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白灰色の畔
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この回の日記は文字数過多で随分弾かれてしまってね。
削った箇所を足した補完分を、追記に仕舞っておく。

 
・進捗状況
昨年中のイベント&頂きもの記事アップ完了!(ブログのみ)
サイトへのアップは、もう少しお待ちください。

拍手もありがとうございます! 励みになります!
コメントくださった方には追記にてお返事を……。
 







「やっぱ寒いなー」

「ふふふ、そうだね。空気が冷えてきた」

「蝋燭の炎があったかく見えるね」

「レンのは、蝋の色合いも温かそうだものねえ」

「ハイダラのは不思議だなあ、まるで、水晶にあかりが灯っているみたいだ」

「本当に。綺麗」


「……あ」
「……あ」


「おー! 降ってきたぞ!」

「待っていた甲斐あった! 綺麗だ!」

「持ってるあかりが反射して、きらきらしてるな」

「……うん。本当に、星が降っている様だ」

「皆の蝋燭のあかりに誘われて、本当に降ってるかもしれないぞ」

「雪にまぎれて、こっそりと?」




--------------------
【星降る夜に】……チキレ敗北した日記より。


(以下PL)
 







(以下PL)
 







花の香りの中で目を覚ますと、
途方に暮れた様子のしもべが私の顔を覗き込んでいた。

「……寝起きに見るのが、お前の顔と言うのは……、頂けないな」

あれ? なぜだろう。口元がもふもふする。
しもべの方は明らかにほっとして表情を緩めた。

「……私が、お分かりになるのですね……。ご無事で、何よりでございます」

「お分かりになるに決まっている。ご無事も何も、私は……、あれ? 私、何をしているの?」

黒い小さな後ろ姿を追いかけて、
そのあと、美しく甘い花園に迷い込んで、
それから、……それから、覚えていない。

「急に、駆け出して……、私がハイダラ様に追いついた時には、既に、お眠りになっておいでで……」

「眠って……?」

確かに、まだ少し眠い。
眠気の名残を追い払う様に額に手を当て……、あれ?
当てたら妙な感触に触った。
おかしい。
もふもふする。

「あ、あの……、ハイダラ様……」

「……、……」

「……な、なんと申し上げれば良いのか……」

「待て。今、頭の中を整理している」

「御意」

「…………、…………」

私は起き上がった。
しもべ——カディムは、跪いたままだ。
元々、無駄に大きな体をしたカディムだが、これほど大きくはなかった。
いや違う。カディムが大きくなったのではない。

「私が小さい」

「御意」

「私が、もふもふしている」

「正確な触感までは分かりかねますが……、見た目は、はい、確かに」

「何と言うか……」

「そのお姿は……」

「「……、……ぬいぐるみ」」

そう呟いてから、漸く私はいつの間にか手にしていた手紙に気付いた。
ざっと目を通しながら立ち上がってみる。本当に随分と目線が低い。
ふわふわした白灰色の布(というか、肌か?)には、沢山の飾りがついていたのでひとまずは安心だ。
飾り達が無くなっていたら一大事だった。

「兎に角、ここにいても仕方がない。合流もしないといけないし」

自分の体をもう一度見回す。
鳥……、孔雀だ。
要所がきらきらと光る姿に、私は気を良くして歩き出す。
自然に『ちまちま』と幻聴が聞こえそうな足取りになった。
成る程ぬいぐるみとはこういう風に歩くのか。

「……! 危ない!」

一、二歩歩いたところでつんのめって、ぺふんと転んでしまった。
カディムが慌てて私を抱き起こし、そっと塵を払う。

「大丈夫! おろせ! 歩く!」

じたばたと暴れ、腕(今は翼の形をした綿入れなのだが)でカディムを叩くと、奴はしぶしぶ私を地面におろした。
手にしていた手紙をしもべに押し付けてから、私は翼の形の腕を組み、カディムを見上げる。
心配そうなしもべを安心させるのも主の役目だ。

「これは、お祭りだ」

「お祭り、でございますか」

「手紙にも書いてあったろう? ハロウィン。確か、仮装をして、菓子を貰って、悪戯まで出来るという良い祭」

「……少し違う様に思いますが」

「さあ、悪戯をしに行こう!」



私は走り出した。


そしてまた転んだ。




------------------------------
【Hallo Ween 2008】より



(以下PL)
 


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消えてしまった手紙と日々の覚え書き
  • ENo.1457
ハイダラ。
白灰色の男が呟く独り言。
時折、夢も見ている。

メモや日記の保存など。非同期型ネットゲームに参加したり色々と。
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